☆彡病は気から?
医者が患者さんに「数日でよくなりますよ」と声をかけてあげると、2週間以内に60%の患者さんの症状が改善するそうです。
僕(近藤勝重)もこのことはよくわかります。
例えばお腹が痛いとき、「お医者さんが大丈夫だといったんだから大丈夫だ」という気持ちでいるのと、「痛みの原因は何なんだろう悪い病気なのかなあ」なんて悶々としているのとでは苦しさが全然違うでしょうね。
言葉が心に効いて、それから体にも効いてくる。
ゆえに、医者には「大丈夫ですよ」ぐらいは言ってほしいものだ。
ある時、血圧がものの数分で上が90から180にまで急変を見せたり、頻脈になったりした時がありました。
このままで「死ぬのではないか」と不安を覚えました。
そんな時に医者に心電図のデータを見ながら一言。「心臓は大丈夫。すぐに死ぬことはありません」と言われました。
「そうか、すぐには死なないんだ」と変に元気づけられたことがありました。
作家で医者の渡辺淳一さんがあるエッセイで次のように書いています。
「病気を治す第一歩はまず、『大丈夫だ』と自分に言い聞かせることである。すべての治療はそこから始まり、その気持ちを忘れない限り、病気はそうそう進むものではない」
まず、「大丈夫だ」、いい言葉ですね。
最近は、医療の現場でも人間の体に備わっている「自然治癒力」を引き出して、病気を治そうと、患者も笑おうとか、大いに感動しようとか様々な取り組みがなされています。
そういった治療の第一人者が、日本医科大学助教授の高柳和江先生です。
電話口でもよく笑う方ですが、がん患者に「So What?(それがどうしたの)」というそうです。
かんじゃさんはガンと宣告されて、意気消沈しています。もう何もする気がしない。
そんな人に、「ガンだからどうしたの?」と高柳和江先生はいうそうです。
「まだ人生終わってないんですよ。好きなことをしましょう。笑いましょう、恋もしましょうよ」と…。
目の前が真っ暗だった患者さんに、全く「違う世界の扉」をひらいてあげる。
そうだよなあ、医者には言葉に気を付けてほしいと思っているあなた!
僕たちこそ何気なく言っている一言を大事にしなくてはいけませんね。
☆彡今日の一言
❶言葉遣いは「心遣い」
心配事や不愉快なことがあったりすると、病気になりやすかったり、病が重くなったりするものである。
気持ちを明るく持ち、無益な心配はしないほうが、病気にかかりにくかったり、病気が治りやすかったりするということから。「病は気より」ともいう。
【類語】
心配は身の毒/百病は気から起こる/万の病は心から
【英語】
Fancy may kill or cure.(空想は人を殺しも生かしもする)
Care killed the cat.(心配事は猫を殺す)
※ 猫は9つの命を持つといわれ、その猫さえ殺してしまうという意味から。
➋「大丈夫だ」は心を元気にするビタミン剤だ
※大丈夫だよ♪~ 岡本真夜
人生は一度だけ、でもね リセットは何度でもOK♪~ 楽しまなくっちゃ♪~
Good Luck!! 幸運を祈ります! おきばりやす。
以上は近藤勝重著「幸せの雑学」より一部抜粋&加筆
★近藤勝重(こんどう かつしげ、1945年 - )は毎日新聞東京本社・客員編集委員、コラムニスト。
愛媛県新居浜市出身。早稲田大学政治経済学部卒業後に入社した地元・愛媛県の南海放送で記者を務めた後に、1969年に毎日新聞へ入社した。
毎日新聞大阪本社社会部への配属後は、警察担当記者を10年ほど務めた後に、遊軍記者として1980年代に関西で頻発した大事件(グリコ・森永事件や豊田商事事件など)を取材。また、関西の芸能・文化に対する造詣が深い。
著書に「大阪スペクタクル」(三省堂)「やすし・きよしの長い夏 ― 大阪狂騒曲」(新潮社)「笑売繁盛 ― よしもと王国」(毎日新聞社)「大感動」「となりのハハハ」など多数あり。