☆彡思い込みは「幸運」を呼ぶ
心理学者のライサン・ダミッシュは被験者がある作業をする直前に情報を与え、その情報による思い込みによって人間の行動がどう変わるかを調べるために、2つの実験をしました。
第一の実験では、ダミッシュは、被験者にパターゴルフをしてもらい、その直前に、
①「これはパターがよく入るラッキーボールです。」と声をかける。
②「このボールは、皆の使いまわしのただのボールです。」と声をかける。
という2パターンの情報を伝え、パットが決まる回数の比較をしました。
その結果、
①の「ラッキーボール」だと伝えた場合のパットが決まった数は、平均6.42回で、②の「ただのボール」だと伝えた場合のパット数は平均4.75回だった。
結果的に、「ラッキーボール」だと伝えたほうが、3割以上も成功する回数が多かったのです。
第二の実験でダミッシュは、被検者に箱に入った、とてもこぼれやすい36個のボールを、どれだけ早くほかの入れ物に移すことができるかという作業をさせました。
この場合も、ある被検者に対しては「幸運を祈る」と声をかけ、別の被験者には何も声を掛けませんでした。
すると、声をかけられた被験者の作業時間は3分だったのに対し、何も声をかけられない被験者は5分30秒もかかったということです。
✱現実は自分のココロがつくる
このように根拠のない思い込みを持つと、本来、実現するはずのない予言が現実のものになる現象を「自己充足的予言(自己成就的予言)」と言います。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
人間は無意識にその予言に沿った行動をとるため、結果として、予言を現実化させてしまうためだといわれています。
ビジネスにとっても、自己充足的予言は重要です。
なぜなら「自分は運がいい」と思い込むと、現実もそうなるからです。
たとえばあなたが朝起きて「今日はいい日になる」と思えば、その日は本当にいい日になるのです。
もちろん、いいことばかりが起こるわけではありません。
「いい日になる」という思い込みによって、悪いことには目がいかなくなり、いいことばかりが目に付くようになるのです。
また、ネガティブになりがちな人にも、適切な応援を与えられれば、それが根拠のないものであっても、成績のアップにつながる可能性があるということです。
ポジティブであっても、ネガティブであっても、現実は自分の「心」がつくるもの。
どうせなら前向きに過ごしたいですよね。
☆彡今日の一言
①思い込みは「幸運」を呼ぶ
②現実は自分の心が作り出す。
③引き寄せにもプラシーボ効果あり。
★プラシーボ効果
薬理作用に基づかない薬物の治癒効果、つまり投薬の形式に伴う心理効果(暗示作用)のことで、薬理学的にまったく不活性な薬物(プラシーボ)を薬と思わせて患者に与え、有効な作用が現れた場合をプラシーボ効果があったという。プラシーボplaceboとはプラセボともいい、「気に入るようにしましょう」という意味のラテン語で、偽薬(にせ薬)のこと。
人生は一度だけ、でもね リセットは何度でもOK♪~ 楽しまなくっちゃ♪~
Good Luck!! 幸運を祈ります! おきばりやす。
以上は植木理恵著「幸運を引き寄せる行動心理学入門」より一部抜粋&加筆
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★植木理恵
植木 理恵(うえき りえ、1975年(昭和50年) - )は、日本の心理学者。慶應義塾大学理工学部非常勤講師。
大分県大分市出身。大分県立大分上野丘高等学校・お茶の水女子大学生活科学部卒業。東京大学大学院教育学研究科修了。
◆受賞歴
2000年 - 城戸奨励賞(日本教育心理学会)
2005年 - 優秀論文賞(日本教育心理学会)
研究分野 臨床心理学 教育心理学
研究機関 慶應義塾大学
出身校
お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科卒業
東京大学大学院教育学研究科修了
東京大学大学院教育心理学コース後期博士課程中退
経歴
大分県大分市出身。大分県立大分上野丘高等学校卒業・お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科(発達臨床心理学講座)卒業。東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース博士課程を2003年に単位取得退学。2004年から2007年にかけて文部科学省特別研究員を務める。
日本教育心理学会に2000年に城戸奨励賞・2005年に優秀論文賞を授与される。現在は都内の総合病院のカウンセラーおよび慶應義塾大学理工学部非常勤講師を務めている。
「一般人と結婚した」と共演者・門倉貴史に述べるシーンが2014年1月1日放送ホンマでっか!?TVスペシャルにて放映され明石家さんまら共演者に盛大に祝福される。しかし「離婚した」と2015年11月18日放送ホンマでっか!?TVにて発言。
著書
『出会いをドラマに変える2分の法則 - 第一印象の心理学』(東洋経済新報社、2006年、「好かれる技術 - 心理学が教える2分の法則」新潮文庫)
『困ったオンナを黙らせる技術』(サンマーク出版、2007年)
『シロクマのことだけは考えるな! 人生が急にオモシロくなる心理術』(マガジンハウス、2008年、のち新潮文庫)
『人を見る目がない人 なぜ人は人を見誤るのか?』(講談社、2008年、「たった三回会うだけでその人の本質がわかる〜脳機能と心理学」講談社+α文庫)
『ネガティブな自分をゆるす本 ポジティブ・シンキングのとらわれをはずそう!』(大和出版、2008年)
『婚活の傾向と対策 恋愛心理の読解力が身につく演習問題50』(グラフ社、2009年)
『小学生が『うつ』で自殺している〜臨床現場からの緊急報告〜』(扶桑社新書、2009年)
『本当にわかる心理学 フシギなくらい見えてくる!』(日本実業出版社、2010年)
『『ココロのため息』がスーッとなくなる本 - 元気が出てくるメンタル・ギブの法則』(大和出版、2010年)
『ウツになりたいという病』(集英社新書、2010年)
『他人の心がカンタンにわかる!:植木理恵の行動心理学入門』(宝島社〈別冊宝島〉、2011年) のち(〈宝島SUGOI文庫〉、2012年)
『男ゴコロ・女ゴコロの謎を解く!:恋愛心理学』(青春出版社、2011年)
『人の心がまるごとわかる心理学〜なぜ人は買占めに走るのか?〜』(中経の文庫、2011年)
『脳は平気で嘘をつく:『嘘』と『誤解』の心理学入門』(角川書店〈角川ワンテーマ21〉、2011年)
『つい「凹んでしまう」から抜け出す本 すぐに効く「植木式セラピー」』(大和出版、2012年)
『ビジュアル図解心理学 ゼロからわかる!』(KADOKAWA、2013年)
『植木理恵の人間関係がすっきりする行動心理学』(宝島社、2016年)
『「やる気」を育てる!』(日本実業出版社、2018年)
『賢い子になる子育ての心理学』(ダイヤモンド社、2019年)